ケリー氏の選挙イベントにハリウッド・スターが大挙出演。

米大統領選の民主党候補ジョン・ケリー上院議員を応援するイベントが24日、ロサンゼルスのコンサートホールで開かれ、Barbra Streisand（バーブラ・ストライサンド）、Leonardo DiCaprio（レオナルド・ディカプリオ）やRobert De Niro（ロバート・デ・ニーロ）などの大スターが出演した。一夜で入場料など500万ドル（約5億4000万円）の選挙資金がケリー陣営に転がり込んだという。Streisandは熱心な民主党支持者として知られ歌手活動引退後も選挙のたびにステージに登場している。今回は24年ぶりにNeil Diamond（ニール・ダイアモンド）とのデュエットを披露したほか、ヒット曲の替え歌で「ラムズフェルド（国防長官）は世界一気味悪い人物」などとブッシュ政権をからかい、喝采を受けた。
ハリウッドの住人は伝統的にリベラル指向が強く、エミー賞の常連ドラマ"The West Wing（ザ・ホワイトハウス）"でも民主党の大統領が登場している。"The West Wing"で大統領を演じるMartin Sheen(マーティン・シーン)は、デモで何度も逮捕されたことがある筋金入りの民主党主義者だ。
今回の選挙でも映画業界は民主党に多額の政治献金をしている。1950年代の共和党のマッカーシー上院議員による「赤狩り」では多くの映画人が追放され、現在でもその遺恨が受け継がれている。ケリー氏のためのコンサートは７月にもニューヨークで開かれ、Jon Bon Jovi（ジョン・ボン・ジョヴィ）らが出演、1000万ドル（約10億8000万円）の資金集めが見込まれている。
一方、ハリウッドの住人で共和党支持者はArnold Schwarzenegger（アーノルド・シュワルツェネッガー）現カリフォルニア州知事（妻は民主党の伝説、ケネディ一族）や俳優のRob Lowe(ロブ・ロウ)など少数で、ブッシュ大統領のための同様のイベントは予定されておらず、スターの動員力に限ればケリー氏が圧倒しているようだ。
現職のブッシュ大統領に比べ、地味な印象のあったケリー氏だけにスターを味方につけて巻き返しを図りたいところだろう。